信用取引で起こり得るリスク一覧 | 信用取引を始める前に確認すべき4つのSTEP

信用取引を行う場合は、6か月以内での決済や、損失が膨らみやすい「空売り」などについて理解する必要があります。そのリスクを理解した上で、きちんとリスク回避する法を解説します。

Q&A信用取引に関するQ&A

7. 信用取引で起こり得るリスク一覧

信用取引は持っている資金の約3倍もの取引が可能となり、上手に運用すれば大きな成果が期待できる投資のひとつです。

しかしながら、自身が持っている資金よりも大きな取引ができるということは、その分リスクが高いということは否めない事実でもあります。
ここでは、改めて「信用取引のリスク」について知っておきましょう。

信用取引におけるリスク

まずは信用取引のリスクについて箇条書きでまとめます。

  • 自己資金以上の損失を出してしまう可能性がある
  • 6か月以内に返済する必要がある(制度信用取引の場合)
  • 金利や貸株料など現物取引にはないコストが必要となる
  • 追証が発生する可能性がある
  • 「空売り」の場合は損失が青天井となってしまう

いろいろあるんですね。

この中でも、最も気をつけるべきリスクが「空売り」での損失です。リスクが発生する機会も多いですし損失額も大きくなる事が多いので次の章で詳しく説明します。

信用取引で最も気を付けたい「空売り」での損失

「空売り」とは、信用取引ならではの投資方法のひとつで、信用取引では「売り注文」から入ることができるという特徴があります。つまり、先に株を売っておいてあとで買い戻すことでその差額を利益にするという方法です。

これにより、株価が下がっても利益を出すことができるので、信用取引の魅力の1つとしてよく使われる手法でもあります。

ところが、空売りでの損失は株価が上がり続けることで無制限に増えていきます。
以下、現物取引と信用取引の損失の違いをまとめます。

▼信用買いの場合

株価100円の株を1万株購入(100万円)したとして、仮にその会社が倒産した場合でも、損失は最大100万円ということになります。

▼信用売りの場合

株価100円の株を1万株空売りしたとして、その株が100円から200円に上昇すれば、損失は100万円、これが500円になったら400万円の損失、1000円になれば900万円の損失となり、どんどん膨らんでしまいます。そして、株価がどれくらいまで上がるかについては、上限はありませんので、損失は青天井ということになります。

「日経レバレッジ」「日経ダブルインバース」を駆使してリスクヘッジ

このように、「空売り」して株価が急騰した日には目も当てられません。
株価が上昇トレンドに入ったというだけで心臓が止まりそうです。しかし、次に説明する方法でリスクヘッジすることができます。

日経レバレッジと日経ダブルインバースという銘柄でリスクヘッジができるので画像とともにご紹介いたします。

日経レバレッジを使ったリスクヘッジ方法

例えば、家電メーカーAという会社の業績が悪く、空売りで利益を狙いたいと考えたとします。しかし、市場全体の株価は上がりそうな気もしています。

その場合、A社の株を空売りするのと同時に、「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」という銘柄を買付するのです(通常の日経平均型のETFでもいいのですが、資金効率を考えてこの銘柄にします)。

「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」とは、日経平均株価の騰落率の2倍となるよう計算された「日経平均レバレッジ・インデックス」に連動することを目指すETF(株価指数連動型上場投信)です。

つまり日経平均株価が10%上がれば、日経平均レバレッジ・インデックスは20%程上がることになります(日経平均株価が10%下がれば、日経平均レバレッジ・インデックスは20%程下がります)。図で説明するとこういう感じですね!

日経レバレッジ リスクヘッジ

これにより、市場全体の株価が上昇し、それにつられる形で、A社の株価が上がってもこのETFを買っているので、損失を相殺できるということになります。

日経ダブルインバースを使ったリスクヘッジ方法

「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」を買うかわりに、日経平均株価の騰落率の-2(マイナス2)倍となるよう計算された指数に連動することを目指す「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」というETFを空売りすることでも代替することができます。

これは、日経平均株価が10%上がったら20%程下がり、日経平均株価が10%下がったら20%程上昇するという逆の動きをするよう計算されているETFです。図で説明するとこういう感じですね!

日経ダブルインバース リスクヘッジ

なお、個別銘柄の動きは、固有の材料などもあるため、市場全体の動きと必ずしも連動するとは限りません。そのため、上記のリスクヘッジの他、このサイトで重要性を説明している「損切り」についてもしっかりと実行する必要があります。

ここで、内容をまとめてみると、以下のようになります。

  1. 「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」を買うことで、空売りに対するリスクヘッジができる
  2. 「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」を空売りすることでも、 1. と同様の効果が期待できる
  3. 「損切り」も実行する必要がある

画像でもまとめておきますね。

信用取引 リスクヘッジ方法

これなら、思い切って「空売り」にもチャレンジできそうですね。

このように信用取引ではしっかりリスクヘッジを行うことが大切なので「日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」「日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信」は覚えておきましょう。

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