信用取引で株主優待をノーリスクでもらう方法 | 信用取引を始める前に確認すべき4つのSTEP

信用取引を利用することでノーリスクで株主優待をゲットする方法について紹介しています。

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Q&A信用取引に関するQ&A

2. 信用取引で株主優待をノーリスクでもらう方法

信用取引は保証金を担保に証券会社に資金や株式を借りて、手元の資金よりも大きな取引ができるのが魅力の株取引です。

信用取引の場合は“株式の所有者”ではないので、株主ではないということになります。株取引をするうえでの楽しみとして「株主優待」がありますが、信用取引の場合は株主にはなれないので、信用取引で買っても株主優待を受けられません。

しかし、信用取引では株主になれないということを逆に利用して、ノーリスクで株主優待をゲットする方法があります。今回は、その“裏ワザ”について紹介します。

この方法は信用取引を利用しないとできない方法ですので、株主優待をノーリスクでもらいたい人は是非参考にしてみてください!

信用取引を活用し、株主優待をノーリスクで受け取る「クロス取引」を活用しよう!

「株主優待目当てで株を購入し、株主優待はゲットしたけれど、値下がり損を抱えてしまった」というのはよく聞く話です。株主優待の価値以上の値下がり損を抱えてしまったら意味がありませんよね。

さて、信用取引で株式投資を行っている投資家でもノーリスクで「株主優待」を受けられるという方法。果たして、どのような投資方法なのか、気になりますよね? 
まずは、信用取引と株主優待の話から。先に説明したように信用取引で買っても株主優待は受けられません。一方、空売り(信用取引で売る)した場合は、配当調整金と違って、株主優待を渡す必要はないんです(そもそも株主限定ライブとかお食事券とか同じものを用意するのは無理ですよね)。 

つまり、株主優待の権利をとるため現物で保有し、配当落ちの値下がりをヘッジするため信用で空売りすれば、値下がりリスクを回避できるんです。これが、第一のポイント。
更にこれを突き詰めると「現物買い」と「信用売り」を同じ値段で成立させると、値下がり損はゼロにできますよね。この「現物買い」と「信用売り」を同じ値段で成立させるのが第二のポイントです。

第二のポイントを実現させるテクニックが「クロス取引」です。クロス取引とは、すなわち、「買い」と「売り」の注文を同時に出し、同じ価格で「買い」と「売り」を成立させる方法です。
一般的には寄付き(朝9時の取引開始)前に、同株数の「買い」と「売り」を「成行」で発注します。もちろん今回のケースでは「買い=現物買い」、「売り=信用売り(空売り)」で行ってくださいね。

それでは、順を追ってその仕組みについて説明していきましょう。

【準備編】

▼「信用売り」の準備

◎「信用売り」をするための信用取引口座を作ります。
信用取引口座を作るには、現物取引ができる「総合口座」を作る必要があるので、信用取引口座を作ることができれば、「信用売り」も「現物買い」もできるということになります。

◎「信用売り」について理解しておきましょう。
信用売りとは、今後株価が下がると予想する株式を証券会社から借りて、まず売りに出します。これを「空売り」と言います。そして、株価が実際に下がったら、その株を売った時よりも安く買い戻し、株を証券会社に返します。この差額で利益を得る方法です。
(空売りについてはこちらのページをご覧ください。)

▼現物買いの準備

◎「現物買い」について理解しましょう。
現物買いとは、つまり通常の株取引です。現物買いをすることで、配当や株主優待を得る権利が得られます。

◎「権利確定日」と「権利付き最終日」について理解しておきましょう。
「権利確定日」とは、株主の権利(配当や株主優待など)が確定する日で、3月末が決算日である会社の場合、3月31日となります(半期毎、四半期毎に配当を出す場合、それぞれ設定されます)。

なお、株式の受渡は約定日(株の売買の成立日)を含めて4営業日目となりますので、「権利確定日」を含めた4営業日前が実質的な権利をもらえるかの判定日となり、この日を「権利付き最終日」といいます。例えば、2015年3月31日(火)を権利確定日とした場合、3月26日(木)が「権利付き最終日」となります(営業日ベースなので土日は抜いてくださいね)。

【実践編】

1.株主優待の条件をチェックして銘柄を決める
株主優待の内容をネットでチェックしながら銘柄を決めましょう。株主優待を受けられる株数や権利付き最終日などの条件はしっかりとチェックしてくださいね。また、その銘柄が一般信用取引で空売りできるかもチェックしましょう。

信用取引には一般信用と制度信用の2つがありますが、「ノーリスク」とするためには一般信用で行う必要があります。制度信用での空売りの場合は、「逆日歩」が発生するリスクがあるため、ノーリスクとは言えません。一般信用で空売りができる銘柄には限りがありますので、よく確認しましょう。

2.現物取引で株を成行注文で買う
買いたい銘柄が決まったら、権利付き最終日に株を買います。

ここでのポイントは、寄付き(朝9時の取引開始)前に「成行」で注文をかけることです。

成行とは、値段を指定しないで成行きに任せるという注文の仕方です。寄付き前に成行で買い注文をすると、その日の始値で約定(取引成立)させることができます。

3.同じ銘柄を一般信用の成行注文で売る
同じように権利付き最終日の朝の寄付き前に「成行」で2と同じ銘柄を、信用売りします。2と同じく、朝の寄付き前に成行で注文すると、その日の始値で約定できます。

4.現物買いした株は、権利付き最終日の大引けが終わるまで保有する
例えば、権利確定日が2015年3月31日(火)という会社の株であれば、権利付き最終日である3月26日(木)の大引け(取引終了)時点で現物株を保有しておく必要があります。そのためには、2と3の注文は権利付き最終日までに行っておく必要があります。(権利付き最終日より前の日に行ってもいいのですが、貸株料等のコストが増えるので、できるだけ権利付き最終日当日に行うことをお勧めします。)

5.株主優待の権利を獲得
権利付き最終日の大引け(取引終了)時点で現物株を保有すると、株主優待の権利が確定します。これにより株主優待をゲットしたことになります。

6.権利付き最終日の翌営業日に品渡を行う
株主優待の権利をゲットしたので、ここからは、実質「無料」とするためのテクニックです。信用売りとは証券会社から株を借りて売却する方法でしたよね。信用売りのポジション(売建玉)を決済するには、一般的には反対売買により株を買い戻し、証券会社に借りた株を返却します。しかし信用売りした株を現物で持っていれば、持っている株を返却すればいいんです。そう、株主優待をゲットするために保有している現物株がありますのでその株を返却するんです。信用売りのポジション(売建玉)の決済を保有している現物株の返却で行うことを品渡(または現渡)といいます。
一般的に品渡そのものには売買手数料はかからないので現物株の売却と信用売りの反対売買を行う場合と比べて、売買手数料を節約することができます。

「クロス取引」のタスク管理表

わからない言葉がたくさん並びますが、こういう情報を知っているだけで、ノーリスクで株主優待の権利をゲットできるのであれば試してみるのも良さそうですよね!

唯一のリスクといえば、先ほど紹介した順序通りにタスクを処理できなかった場合でしょう。
そこで、改めてタスク処理表を作ってみましたので、こちらを是非使ってみてください。
作業が完了したらチェックボックスにチェックをいれましょう。落ち着いて一つずつ対応すれば、大丈夫ですので抜け漏れなく処理していきましょう。

No. チェック項目 チェック
1 株主優待の条件をチェックして銘柄を決める16
2 現物取引で株を成行注文で買う16
3 同じ銘柄を一般信用の成行注文で売る16
4 現物買いした株は、権利付き最終日の大引けが終わるまで保有する16
5 株主優待の権利を獲得16
6 権利付き最終日の翌営業日に品渡注文を入れる20

工程 : 0 %完了

上記工程で自信がないあるいは不明点がある場合は、電話で証券会社に問い合わせてみるのも一つです。
特に初心者の方は、手数料等で証券会社を選びがちですが、「サポート体制が充実している証券会社」を選ぶべきではあります。

個人的には、サポート体制がしっかりして一般信用取引での売りが可能である岩井コスモ証券をお勧めします。こちらの、初心者のための証券会社30社比較ページをごらんください。

信用取引を利用して、ノーリスクで株主優待をゲットしましょう!

信用取引を利用して、ノーリスクで株主優待をゲットする仕組みは理解できましたか?

一般信用を利用すること、また、品渡という決済方法を利用することで、売買手数料まで節約するワザを伝授しました。品渡で決済することを前提にした場合、下記のコストの合計が株主優待の価値を下回っていればこの方法で株主優待の権利をおトクにゲットできるという訳です。

現物買い手数料+信用売り手数料+貸株料+(逆日歩)+(値下がり損) < 株主優待の価値
逆日歩:一般信用の売りを利用すればゼロ
値下がり損:現物買いと信用売りのクロスを行うことでゼロ

例えば、手数料が300円×2(買いと売りの2回)、貸株料が35円かかって、3000円相当の株主優待をもらった場合、
3000-(300×2-65)=2335円得することとなります。

毎年、株主優待の中身は変わりますが、JALでは国内線の半額チケットがもらえるので沖縄や北海道に半額でいけるようになります。近鉄では無料乗車券がもらえるので、大阪から名古屋などへ格安に旅行できちゃいます。オイシックスでは、株主へ限定商品の贈呈を企画しているようですよ。

お得でしょ!

このように、「クロス取引」というテクニックを使うことで、1日だけ株主になることができ、株主優待の権利を得ることができます。

ちなみに、配当金については、現物買いをしているので、通常は配当金が付きますが、信用売りの際に配当金分が差し引かれるルールとなっているので、プラスマイナスゼロになります。そこだけご注意ください。

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